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アンプの自作はハードル高い。とかく「アナログ回路」が難しい。(´・ω・`)
インターネットに転がってる回路図を拝借して、見マネで自作することはできても、これを1から設計するとなると、知識が乏しすぎて寂しい気持ちになる。
そんななか、いろいろ試しているうちに、簡単、安い、そこそこ鳴るアンプを、オペアンプと、数個の周辺部品でできたので、ブレッドボード自作でご紹介。

オペアンプ

オペアンプとは

  • 小さい信号を大きな信号に増幅する増幅器が「アンプリファイヤ」
  • もともと、アナログ演算用に開発された流れで、演算が「オペレーショナル」

略してオペアンプ。
用途や要求性能、パッケージに応じて、いろんなオペアンプが発売されてる。アンプの回路と言えば、トランジスタを中心に周辺部品や配線を引き回す印象があると思いますが、そんな回路がこのオペアンプの中にパッケージされてると理解すれば、わかりやすいかと思います。

JRCさんのNJM4580の中身(データシートより)

いったい、いくつトランジスタ入ってるん?と言うぐらい、詰まってる。こんな回路をディスクリートで作り込むより、用途や仕様が合えば、オペアンプ使っちゃうよねという便利アイテムなわけです。

使用するオペアンプを選定

まず、大きなスピーカは想定から外します。さすがに、パワー不足。
ブックシェルフ型のデスクトップに置けるサイズのパッシブスピーカを想定します。

選定は、以下の観点で、

単電源で動作するもの

  • 回路が楽
  • ACアダプタ一個で気楽にやりたい

BTL対応

  • カップリングコンデンサ省ける
  • 出力が稼げる

たぶん、なんでもBTL構成できると思いますが、対応と書いてあれば安心。あと、ピンの配置が入力、出力が列で揃っていて、BTL配線しやすい。(逆に言えば、「わーいMUSESと差し替えてみよー」とかしてはいけないことになるので、念おし)

安い

  • 壊しても痛くない(重要)
  • 期待値が低くでき、結果に感動しやすい!(´・ω・`)

参考回路がある

  • データシートにリファレンス回路があると初めの一歩が軽くなる

ということで、JRCさんの「2073D」を使います。
2073Dには2回路入っていますが、BTLで使うので、1chにつき1個の計2個使います。秋月さんで、一個60円でした。(寄稿時)

NJM2073D

回路

データシートに、リファレンス回路があります。こういうの載ってると、やってみようとという気になるので、すごく好感が持てる。

データシートより、BTL動作リファレンス回路

図の番号は、ピン番号です。

出力についてる、1Ωと0.22μFは、発信防止。V+についてる、電解コンデンサ(100μF以上)と、0.1μFは電源の安定とノイズ対策。どちらも無くても動作すると思いますが、あるとないでどう変わるか試すのも良いかもしれません。

V+は、5V以上をオススメします。(仕様上、1.8~15V)
電源電圧が小さいことが原因で、余計な不具合が出ることがあります。

あと、めんどくさいのは、入力のボリュームのところでしょうか。
はしおらず付けることおすすめします。手動が効く最後の砦てきな。。
ソース側でソフトボリュームが効く場合、直結でも扱えると思います。ただ、これがまたトラブルの元になりがちなので、試してみるのは面白いと思います。

ブレッドボードに実装してみる

粛々と部品を配置していく。

部品配置

めっちゃ、スカスカ。ほんとに、これで鳴るのかって思うよね。
入力の3線、写真の右下によせてあるので、その配線は省ける。

配線して、12V供給。
電源モニタ用LEDは定電流ダイオード直にはんだ付けしてあって、電圧に関係なく、差し込むだけで使いまわしが効く。便利。

配線

入力は実験用ボリューム治具使います。こういうのも一つ作っておくと便利。

ボリューム治具

あと、いきなり大切なスピーカ繋ぐのはという場合、実験用のスピーカー(一個100円ぐらいである)でテスト用を作っておくと、これも保険として有効。

テストスピーカー

鳴らしてみる

ソースは、ラズパイZEROとPiFi DAC+v2.0をvolumio2で。たぶん、購入可能なハイレゾ再生環境の最安ペア。

ソース

スピーカーから十分な音量で鳴る。ソフトボリューム50、メカボリューム50%ぐらいで、もう近所から苦情が来そうなぐらい。
このときのスピーカーは以前記事でも紹介した、FOSTEXの10cm

音質は、この投資額と見た目からは想像できない、素直な音が出る。シンプルって良いなと思う。リビングオーディオでも、ダイレクトモード大好き派なので、どっちかと言うと好み。

ま、でも、無音時、若干ノイズが気になるかな。サーーーと、ブーーーン。

サーーーは一般的な対応で効くと思う。ブーーーンも、カッチリ配線すれば、もっと低減できる気がするけど、ブレッドボードだしこのあたりが限界だろうか。
パーツ指でグリグリやると、スピーカから「ブファッ!!!」とか、「ブブブブブ」とか言うし。

最後に

この記事書く前に、1石アンプの記事でも書こうかなと思ったのですが、優れた先人の記事多いし、やってみても結果が地味なので、こっちにしました。あと、オペアンプだとヘッドフォンアンプの記事は多いのですが、スピーカーもいけるのよとお知らせしたかった。

出力稼ぐために、記事ではBTLにしましたが、十分すぎる出力だったので、オペアンプ一個にして、2回路ステレオ動作でも問題ないと思います。ステレオ動作のリファレンス回路も、データシートにありますので、参考までに。

あ、試してみられる場合、くれぐれもですが、スピーカーに「ブファツ!!!」とか、やってしまうと思いますので、ご注意ください。

そして、こんな記事書いてますが、

個人的には、もうフルデジタルでいいかな

と思ってきてます。。。